2019年4月4日木曜日

Talk Is Cheap

まるでエイプリル・フールに合わせたかのようにキース・リチャーズの1988年のソロアルバム「Talk Is Cheap」が届いた。
トーク・イズ・チープ。語るは安い?
30年ちょい前、このアルバムが出た頃は高校生で、ローリングストーンズやツェッペリン、クリームやジミヘンにドアーズなんて60年代70年代のロックが大好きだった。
大好きなストーンズのキースのソロアルバムが出るということで大変興奮したし、当時話題になったものだ。
今聴いてもあの頃の、夢中で音楽を聴いていた時期の熱い気持ちを思い出す。

キースのことだからすごくブルージーなアルバムかなあ、なんて想像しながら買ったアルバムは、
1曲めからFUNK(当時はそんな言葉も知らなかった)で、それまで聴いたこともない音楽にぶっ飛んだものだ。

この1曲めはベースがP-Funkのブーツィー・コリンズ。
そして軽やかに入ってくるサックスはメイシオ・パーカー。鍵盤はバーニー・ウォーレル。
まさにJB〜P-Funkの中心的メンバーばかり。
思えばこれが自分の最初のFUNK体験だったと思う。

そして「Make No Mistake」。なんとウィリー・ミッチェルがアレンジを手がけており、もろに70年代のハイ・サウンド。
もちろんそんな言葉もアル・グリーンなんて名前も当時は知らなかったけど、聴いたことのない音楽だけどかっこよかった。

ミック・テイラーを迎えたチャック・ベリー風のロックンロール曲「I Could Have Stood You Up」もめちゃくちゃかっこよかった。
少し前にチャック・ベリーの還暦映画をプロデュースした経験が生きているのかもしれない。

全曲捨て曲なしの名曲ばかり。
今回のリマスター再発で未発表セッションも何曲かボーナスCDで収録されていて、そこにはブルースのジャムっぽい曲も多かった。
あの頃勝手に想像したブルージーなアルバムの方向ではなく、キースなりのロックンロール、音楽を提示する方向に持って行ったんだろうなと思う。
プロデュースで活躍したスティーブ・ジョーダンの功績も非常に大きいと思う。
スティーブのドラムサウンドも本当に素晴らしい。

ところで、もうじきアメリカツアーを予定していたローリングストーンズだけど、ミック・ジャガーの心臓への手術のためツアー延期らしい。
健康そのものと思っていたミックももはや75才。今年の夏には76才だから、すごいことだ。
自分の父親と同じ世代の人が全世界をツアーして回って2時間歌い続けるなんて、なかなかありえない。
ミックには是非また元気になり歌い続けて欲しい。
そういうこともあって、今はしばらくミックはお休みということでキースのソロアルバムに久々に浸ろうと思う。

0 件のコメント:

コメントを投稿