2017年4月23日日曜日

Spence Wiggins, Chitlin' Circuit in Tokyo!!

先日のスペンサー・ウィギンスの来日ライブ、素晴らしかった。
以前に同じ会場のビルボードライブで観たドン・ブライアントは全体としては悪くなかったが、
バックバンドのゲストシンガーみたいな位置づけになってしまっていたので、
ひょっとしてそういう内容だったらいやだなあ、なんて正直なところ期待と不安が入り混じる気持ちだったのだが、
実際にはこれでもかというソウルしょーで素晴らしかった。

前半は弟のパーシーが歌うのだが、彼も素晴らしいシンガーだ。
少し高めの声で、ちゃんと聴くのは初めてだったがかなり好感触。
のっけから「Love & Happiness」なんて、もう期待度ぐんとアップするしかないスタート。

そして途中、パーシーに煽られステージにゆっくりと登場したスペンサー。
声はだいぶ歳をとった感じだけど、しっかり不動直立で歌う姿は本当にかっこよかった!

「Uptight Good Woman」ではエンディングを何回もしつこくやる。
2度、3度まではまあよくあるアレンジだが、10回ぐらいやったんじゃないだろうか。
でもこれぞソウル、ファンキー。いわゆる南部のソウルミュージックにおける「ファンキー」=臭い、いなたいってやつだね。

ショーの最後は、サム・クックの「Bring It On Home To Me」で締めくくり。
やはりあらゆるソウルミュージックの原点はサム・クックなのだと痛感した。
とりわけこの曲でグッときたというか、ぶっ飛ばされたのがホッジズ兄弟の演奏だ。
チャールズのオルガンは本当にスペイシーで、ものすごかった。
ゴスペル直結のホンモノのソウル・サウンド。
近年のソウルミュージックを志向する若いバンドや、ソウルジャズ系のバンドには絶対に出せない音だった。

考えてみれば、シングル盤をリリースしてきた、とても一般的とは思えないシンガーが、こうして日本で熱狂的に受け入れられてるってすごいことだ。
こうやって支持してきた日本のソウルファンは誇っていいと思ったよ。
映画「シュガーマン」の主人公ロドリゲスを思い出した。

ショーの終演後はサイン会。
長蛇の列だった。自分もミーハー精神たっぷりに並んだけど、30分以上は待ったように思う。
最後尾にはKOTEZさんや永井ホトケさんの姿も。
そして村上リーダーも!Fave Ravesの青山さんは安定の最後尾キープ。
一緒に歌えたのかな??

六本木ビルボードライブで、南部ソウルショーまんまのドサ周り=チトリン・サーキット。
最高だったよ、スペンサー!パーシー!ホッジズ兄弟!
また日本に来て欲しい。

↓みなさんのサインもらったよ。







2017年4月21日金曜日

Sometimes It Snows In April.... Princeを偲んで

Sometimes it snows in April
Sometimes I feel so bad, so bad
Sometimes I wish that life was never ending,
But all good things, they say, never last


時には4月に雪も降る
時にはひどい気持ちになることもある
人生が永遠ならばと願うこともある
でも良い事は続かない....

こんな書き出しでPrinceの突然の死をなんとか書き留めたのが1年前。
そう、早いもので1年になる。
この1年、どれほど多くのトリビュートや追悼を目にしたことか。
文字通り世界中が紫色に染まってしまうような、唐突に雪が降ってしまいそうな、
そんな1年だった。

かくいう自分自身も、これほど多くPrinceの曲を演奏し続けたことはなかった。
かつては稀に演奏もしたが、「Purple Rain」「How Come U Don't Call Me Anymore」
「Let's Go Crazy」など、必ずと言っていいほど演奏をしたように思う。

Princeを偲んで、Ebony-Bのヨースケ、ユウタさん、FREEFUNKから桃花の4人で、
Princeのトリビュートとして録音をした。
すでにYouTubeに映像をあげているとおり。
あえてフルバンドではなく、Princeの楽曲の素晴らしさをフォーカスできるよう、
最小編成のピアノとギター、一部オルガンのみに絞ってみた。

1. YoSUKEKID & Captain Freefunk "Kiss" cover



2. Momoka & you-ta "How Come U Don't Call Me Anymore?"


さて、実はこの2曲以外にも録音をしており、それらは5月28日のFREEFUNK、Ebony-B、サイモンガー・モバイルの3者による高円寺次郎吉でのライブ会場で、
限定CDとして販売をする予定。
Funk&SoulのGrooveにこだわりをもつ3者なので、ライブは絶対間違いないね。
ぜひご来場をお待ちしています!


2017年4月18日火曜日

Snarky Puppy Live

ブルーノートでSnarky Puppyのライブを観てきた。
今一番好きなバンドといっても過言じゃない。
昨年でたアルバム「Culcha Vulcha」は愛聴盤、しょっちゅう聴いている。

彼らの名前は数年前に知ったが、興味をもったきっかけはなんといっても
Lalah Hathawayをフィーチャーした曲のライブ録音がYouTubeにアップされ、
とても話題になったとき。
なので割と最近だと思う。

以前のアルバムも素晴らしいが、最新作がダントツで良い。
そして今夜ライブを観て改めて、彼らが素晴らしい理由が少しわかった。

まず楽器に歌心がとてもある。
妙な早弾きやテクニックに偏らず、ちゃんと”歌っている”のがよい。
ホーンも、ギターも、シンセも。

そしてもう一つ、音色選びが素晴らしい。
サックスの人もエフェクトを駆使していたが、ありがちな音色じゃなく
あえて歪んだ音にしてみたりと、実験精神に満ちている。
とりわけ今回参加しているシンセのボビー・スパークスのシンセの音は素晴らしい。
思わずMOOGシンセを買いたくなるぐらいに。。。

曲もアフロビートやファンク、ジャズをミックスした感じだが、
古さと新しさを感じさせてくれるのだ。
それが実に素晴らしい!

ということでべた褒めで終わってしまうぐらい最高のライブだった!
場内は超満員で若いお客さんから、きっとウルサ型の年配のジャズファンまで幅広い。
グラミー賞をとったりノミネートされているのが関係しているのかな。

ぜひまたライブを観たいと思う、素晴らしい夜だった。

↓こちらも演奏してくれて満足。
演奏力もほんと高いんだよね。


2017年4月17日月曜日

Ore-Fes ファンキー★パンツ大作戦リブート!!!Mission Complete

石巻での『Ore-Fes ファンキー★パンツ大作戦リブート!!!』ミッション完了!
またしても作戦成功で、素晴らしい夜になった。

年に1度、田口プロデューサーが企画して声をかけてくれるこのイベント。
今回で参加させていただくのは2014年から続けて4度目。
会を重ねるごとに進化し、お客さんも増え、盛り上がりも半端なくなってきている。

今回は過去最多の出演者数だったんじゃないかな。
こんなのボリューム沢山のライブパーティーは、東京でもなかなか無いかもしれない。
まして石巻では確実にこのライブだけだ。それは間違い無いだろう。

石巻の街もくるごとに復興を重ねていて、嬉しい。
いつもライブの出番前に、ブルーレジスタンスの周りをぐるっと回るようにしている。
最初の年は全然お店も少なくて閉店したままのところも多かったのだが、
少しづつ新しいお店ができてきている。
今年はついにブルーレジスタンスのすぐ向かいのジャズバーで、米米クラブ〜BHBで活躍されているフラッシュ金子さんもライブだったという偶然!
桃花も星川さんとのセッションなど通して繋がっていたので、
自分もようやく、そして石巻でお会いできて光栄でした。

さて『ファンキー★パンツ大作戦リブート!!!』、
n@n@ちゃんやRitaちゃん、Lucyさんにアイハラミホ。ちゃんなどおなじみにダンサー&パフォーマー素晴らしかった!

そして共演したファンクバンドのBlacky's Boot Funkは個人的注目だった。
仙台拠点に活動をしているというので、若い世代がこうしてファンクを演奏してくれるのは嬉しい。
JBやP-Funk、なんとトークボックスで Zappまでやってしまうという。
まるで俺たちの若い頃じゃないか!?と思ってしまった。
次回はぜひ仙台でも一緒にライブをしたいね。
Soul Addictionの皆とも久々に一緒にやりたいし、bop-gunさんにも会いたいし。

FREEFUNKは、今回はホーンが不参加となってしまったので5人編成だったが、
お客さんの力もかりてとても盛り上がった!
そして何といってもエリさんだね。
昨年はシークレット扱いだったから告知できなかったけど、今年はある意味主役みたいな存在。
ということでエリさんファンも多く来られ、バンドスタイルでのライブということもあり激しさを増し、
ステージでパンツ脱ぐというパフォーマンスも飛び出し大盛り上がり。
さすが、っていうか圧巻だった。

エリさんとはこの後も一緒にライブ企画を予定しているので、乞うご期待!

田口プロデューサーも「自分の命とカネが続く限りやります」と名言されていたので、
どうぞぜひ続けてほしい!本当に素晴らしいパーティ。
そしてまた参加させてもらえたら嬉しいな。

↓写真はいつも撮影をしてくれる万里さんによる集合写真。
皆いい感じ。お疲れ様でした!



FREEFUNK setlist

1.Funkaphonic
2.Baby, I Love You
3.Disco medley
- That's The Way I Like It [KC & The Sunshine Band]
- Kickin' Back [L.T.D]
4.I'll Be Anything (Elli vocal)
5.Free Your Mind (Elli vocal)
6.How Come U Don't Call Me [Prince]
7.Let's Go Crazy [Prince]
8.犬になれ!
-encore-
9,Midnight Parade (Elli vocal)
10.Give Up The Funk [Parliament]

FREEFUNK
艦長 (vocal, guitar)
桃花 (vocal)
Sammy (keyboard, vocal)
Shingo Yusa (bass)
Uratch (drums)


2017年4月10日月曜日

Miles Electric Bandを観てきた

Billboard Live TokyoでMiles Electric Bandのライブを観てきた。
P-Funkのギタリスト、ブラックバードが一員としてくるというので、観に行かねばと思っていたのだが、
正直観るまでは未知数だった。
というのも得てしてマイルスのトリビュートやカバーって、無難なフュージョンに堕してしまうパターンもあるからだ。
でもこのグループは全く違った。
60年代半ばからの電化マイルスが目指したものをきちんと消化して、現代に届けてくれる良いライブだったと思う。

ライブはOPENINGの映像によるバンド紹介からスタートし、まずはタブラ奏者からのイントロ。
もう一人、おそらくラテン系を得意とするパーカッション奏者もおり、この編成からして納得できる。
70年代のマイルスのバンドにはエムトゥーメイのパーカッションとバダル・ロイというタブラが一緒にいて、
混然とした音楽を創りだしていたが、それをしっかり受け継いでいると感じた。

「In A Silent Way」や「Directions」あたりの曲が演奏され、最後までダレることがなかった。
最後はロバート・アーヴィングIII世がいるということで、名曲「Jean Pierre」を。
ベースのダリル・ジョーンズは今ではローリング・ストーンズのベーシストとして有名だが、
それ以前はマイルスのバンドでも弾いていたり、ジャズ・フュージョン界の若手凄腕プレイヤーという印象だった。
スティングの名アルバム「ブルー・タートルの夢」で知ったのが最初だったと思う。

マイルスの甥にあたるヴィンスはじめ、よきマイルスの音楽の理解者が集まったという印象で、
素晴らしいライブだった。
終演後にはブラックバードご夫妻と再会。
こないだのP-Funkライブ以来だが、あの時はブラックバードと話せなかったので、
久しぶりに話せた。

「とてもいいショーで、音楽的だったね。P-Funkのパーティ志向とはかなり違う」って言ったら、
笑いながら「そうだよね!」と言ってくれてた。
またぜひこのバンドでもライブやってほしいね。
もちろんP-Funkでも来日をしてほしい!

写真はご夫妻と共に撮ったもの。
「日本にきたらゲストで弾いてほしい!」とお伝えしておいたので、
いつか実現したいな。
ブラックバードが弾き倒すライブ。「Maggot Brain」で20分みたいなヤツ。



ところで。
自分たちFREEFUNKも随分前、2001年にマイルスのトリビュートライブをやったことがある。
「Great Black Music」というイベントタイトルで、1回めはジミヘンだった。
2回目がマイルスのトリビュートで、三元茶屋のグレープフルーツムーンでやったのだ。
当時のメンバー、Atchi(trumpet)が中心となり、FREEFUNKの曲は演奏せず、マイルスのカバーを演奏した。
「Directions」や「It's About That Time」、それに「What I Say」や「Black Satin」など。
自分は主にエレキシタールを弾いて、マイルスの音楽にあるミクスチュア感を担った。
この時のライブ音源は気に入ってて、今回のMiles electric Bandを観て、久々に聴いたら結構よかった。

またいつか、そんなライブもやりたいし、音源も何かのタイミングで出せないかな?
ちゃんとレコーディングしたわけじゃないから多少音は荒いけど、ライブ感はあるんだよ。