2012年7月30日月曜日

時には旅に出てみよう

Fuji Rock Fesに前夜祭含めて4日間行ってきた。
昨年とは違い、炎天下の晴空が続き、
それはそれでなかなかしんどい。
でもたくさんの楽しい想いと音楽があるから、
それでよいのだ。

砂埃もスゴいし、トイレだって食事だって
およそ便利・快適とは言いがたい。
人も多かったからか、携帯やネットなんて
ほぼ通じない。
ホテルのロビーぐらいかな、まともにWiFiキャッチできたの。

でも、時にはそういう旅に出てみるのも悪くないと
つくづく思う。

不便を楽しむ。
細かい事なんでどうでも良くなるし、
山の中にずっと居ると、
都会の喧噪がちょっとうっとうしくなってしまう
予感さえしてくる。

音楽フェスに限らず
そんな旅に、
時々出かけてみようと思う。


+ + + + + + + + + + + + + + + +

ちなみに今年はあまりライブを観れなかったけど、
再結成のStone Rosesはかっこよかったし、
元キンクスのレイ・デイヴィスは文句なしのかっこよさ。
聴けたのは最後の2曲だけだったけど、
「You Really Got Me」と「The Day And The All Of The Night」が聴けたから
だいぶ満足。

あとはやはりバディ・ガイ。
奥地のオレンジコートでぶいぶいブルースショーやってて最高だった。
ロックフェス向けに、ジミヘンやクリームの曲を入れてたけど。

ちらっとしか観れなかったけど、
Steve Kimocksのステージにはバーニー・ウォーレルが!
魔術師は今回はハモンドオルガン、ウーリッツァー、クラビのみで、
シンセは無し。
「America Eats Its Young」の頃のような、
バーニーの演奏がたっぷり聴けて良かった。


2012年7月24日火曜日

8/26のJAYE&FREEFUNK準備中!

次回のFREEFUNKライブは、告知のとおり
8/26(日)高円寺ジロキチでJAYE公山さんとのジョイントライブだ。

怒濤のファンクセッションなので、
譜面の準備もなかなか忙しい(笑)。
初めて演奏する曲も多いので、
やりがいあるというもの。
とはいえ追いつけなくて、
JAYEさんやFFのメンバーにヘルプ要請をしてみた。。。

普段聞き慣れた曲でも、
こうやって歌詞カードやコードを取ると、
実に色々な再発見があるというもの。
曲作りの勉強にもなる。

そういえば8/26は高円寺は阿波踊りの時らしい。
こりゃスゴい。
「盆と正月が一緒に来た」なんてよく使う言葉だけど、
高円寺には26日は
阿波踊りとファンク祭りがいっぺんにくるのだから、
愉快。
いや、でも機材車をどうするかとか、
電車にちゃんと乗れるのかとか
そんな心配はあるなあ。

ジロキチのライブは、絶賛予約中!
なんせ予約と当日では料金も違いますので、
絶対に予約のほうがお得。
是非ご予約くださいね。予約方法はコチラから。

ちなみに高円寺の阿波踊りのHPはコチラ(笑)。
ググったら、しっかりとHPがありました。

25、26の2日間開催らしくて、
26日の20時には終了なので、ライブの終演の頃には阿波踊りは完全に撤収されていると思われるが、
ジロキチの近所の飲みやさんはにぎわってるんだろうなあ。


踊る阿呆に見る阿呆。
ワンネイション・アンダー・盆踊り&ファンク。

そういえば、最近すっかり高円寺の居酒屋に行っていない。
大将とかで、グダグダと飲むとか久々にやりたいなあー。
沖縄料理の抱瓶もイイね。


2012年7月20日金曜日

SOY SOULS東日本ツアー記録 part2

part1からつづく・・・

亘理町から仙台までは常磐線でざっと30分程度。
仙台駅到着が17:30前あたりだった。
予定では18:00に夜の会場のHEAVEN入りだったので、
きわめて順調に移動をできていた。

機材一式をスタッフさんの車に預けて身軽なので、
地下鉄で移動をする事に。
土地勘がなんとなくある自分が皆さんを先導。
勾当台公園の近くだから、わずか2駅。

駅についてからiPhoneのGoogle mapで少し迷ってしまったが、
なんとかHEAVENに到着できた。
仙台市内は本当に懐かしいし、来慣れた街だから、
「ああ、一番街だ」とか「ここの牛タン以前に食べたな」とか
思い出しながら歩いて楽しかった。




HEAVENのマスター達も昼の亘理町でPA機材を出してスタッフ作業だったので、
まだ到着をしていなかった。
少し入り口で会場があくのを待つ間、
すぐ近くの勾当台公園や仙台市役所あたりをぶらっとしてみた。
2年前の定禅寺ストリートジャズは楽しかったな。
去年、今年と参加しなかったのは残念だけど、
機会があればFREEFUNKではなくてもいいので、またチャレンジしてみたい。

定禅寺のライブで、円形ステージで演奏をした時に、
「犬になれ!」を演奏していつもどおりダンスタイムにしたのだけど、
「踊りたい人、手を挙げて!」といっても誰も手が挙がらない。
まあそこは織り込み済みだったので、少しずつ
初めてFREEFUNKを見る一般のお客さんの心を解きほぐすように
近づいていってみたのだけど、
みんな本当は踊ってみたかったんだよね。
一人が踊り始めると、少しずつみんな踊り始めてくれて、
最後はおじさんもおばさんも、みんなでファンキーチキンを踊ってくれた。
シャイだけどノリのいい、東北の皆さんの気質を見た瞬間だったな。



リハーサルは19:20分頃には終わり、
SOY SOULSの皆さんは牛タンを食べに街へ。
国分町は牛タンの名店も多いので、
すぐ近くの喜助に入り、20:00の開演までの間に急いで食べた。
早朝の集合、昼のライブで少しお疲れの皆さんも、
ここで一気に形成逆転(?)、体力を取り戻したみたい。

HEAVENには昼のライブで「大丈夫大丈夫」に感動した言ってくださった方も
急遽来てくれていた。しかも娘さんを連れて。
とても嬉しかった。今日は全力でこの親子のために「大丈夫大丈夫」を歌おう!と決めた。

また、仙台のファンクシーンと言えばこのお方、bop-gun師匠も駆けつけてくれた。
JB、ファンクフリークのSOY SOULSオンダマさんは、直接会うのは初めてだという。
ちょっと感動的な対面だったかもしれない。


HEAVENのライブは開催までのあいだ、色々紆余曲折もあって、結果的にはSOY SOULSワンマンという事もあり、
ブルースをたっぷりと、ゲストの凛凛と僕を交えたBossa、Soul、Funkありの多彩なショーになったと思う。



ファーストセットではSOY SOULSが主体のブルースライブショー。
HEAVENの音響のせいもあってか、良い意味で古めかしいブルースロックの音がする。
ドラムがちょいでかく、ハコ全体のリバーブがほんと良い意味で古くさくて、とても好きな音だった。
途中から凛凛がゲストとして登場し、「Mas Que Nada」を歌った。
昼より、夜のスポットライトを浴びて歌う凛凛のほうが、生き生きしてたと言ったら怒られる??

Etta Jamesの「Baby, What You Want Me To Do」も歌ってくれた。
凛凛がブルースを歌うのは初めて聴いたけど、良かったと思う。
Sophieとしての活動だけじゃなくて、こういう音楽も歌えるってのは強みになるのではないかな?
実質はじめて音をあわせた昼のライブよりも、バンドとの一体感も出て来ていた。

オンダマさんが歌うJB「I Got You(I Feel Good)」も最高だった。
なにせbop-gun師匠の前でのJBカバー気合いが入るのがよくわかる。
今回は凛凛をゲストに、マーサ・ハイ役をやってもらっていて、これもいい感じだった。
ちなみにBop-gun師匠は踊りまくっていた(笑)。



その後こうじ先輩に呼ばれ、自分もステージに。
まずは「大丈夫大丈夫」を歌った。
この曲を気に入ってくれた人に、たっぷり届くように一生懸命歌った。
いつものバンドサウンドとはやはり違うが、的確に曲を押さえてきてくれて
とてもやりやすかった。
ちょっとブルージーな「大丈夫大丈夫」もかなり良いと思う。

ほかは「Put It Where You Want It」、そして「犬になれ!」をやらせてもらった。
「犬になれ!」はやはり最後にファンキーチキンダンスでみんなで踊ってもらい、
楽しい光景になった。

僕はそのままステージに残り
「Got My Mojo Workin'」、
そしてアンコールに「The Weight」。
2日間で「The Weight」を3回演奏して歌った。
今回のツアーのテーマ曲のようなものだろう。

少し名残惜しいような気もしたが、
気がつけばもう22:30あたり。
ちょうど良い時間だ。

ステージを終えて、しばし皆さんと歓談をした後に
ようやくホテルへとチェックインしたのだった。
すぐさまSOY SOULSの皆さんとスタッフの皆さんと
ホテル近くの居酒屋で打ち上げ。
さすがに疲れもでたが、楽しいたびの幕引きになった。

その後、凛凛とスペインバル、ソウルバーSUGARSHACKと飲み歩いたが、
最後はさすがに足腰に来てしまうほど疲れていた(笑)。
ともあれ仙台の夜をしっかり満喫させてもらったのでした!

亘理町、仙台はまた是非行きたいと思う。
FREEFUNKでも機会があれば行きたいぐらいだ。
HEAVENもとてもいいハコだったので、
地元のバンドやミュージシャンの皆さんと調整して、
一緒にライブもやってみたいと思った。

今回は本当にSOY SOULSの皆さんにお世話になったし、
一緒に演奏できて楽しかった。心より感謝です。
凛凛も、こんなに付き合い長いのに、
ここまでがっちり一緒にやったのは初めてだったので、
また一緒にやりたいと思った。
凛凛、よろしくね!





2012年7月17日火曜日

SOY SOULS東日本ツアー記録 part1

先週末の金曜は東京高円寺ジロキチで、そして翌日は宮城へのツアーで、
我が故郷、岐阜が誇るブルースバンドSOY SOULSとのツアーに同行をしてきた。

【13日、高円寺ジロキチ』
この日のライブではFREEFUNKとしてオープニングを努めさせてもらった。
この日はベースのリッキーさんの最後のライブでもあったし、
FREEFUNKとしても記憶に残るライブとなった。
芽芽ちゃんも駆けつけてくれたし、前回のゴールデンエッグに続いて
横山パパの復活ともなったし、楽しいライブだった。
そして、翌日からの宮城へのツアーへの同行を春ぐらいに話した時に、
是非一緒に行きたい!と名乗り出てくれた凛凛も、このライブに参加をしてくれて、
アレサの「Respect」をばっちり歌ってくれた。
フィルモアでのライブ盤をベースにした演奏で、楽しかった!




そして21:00前からSOY SOULSのライブは始まったわけだが、
ゲスト参加というかたちで日本のブルースシーンの巨匠、永井ホトケ隆さんも登場いただき、
バッチリなブルースを3曲ほど歌っていただいた。
うち1曲は自分もギターで参加させてもらったのだけど、
痛恨のギターシールド断線。。。
力んで自分のシールドを踏んでしまった瞬間に、接触部分が切れてしまった。

無念だが、楽屋でホトケさんとは自分たちのイベント(TOKYO CHITLIN' CIRCUIT)にも
声をかけてもOKと快諾いただいたので、
どこかでリヴェンジさせてもらいます。

岐阜からやってきてくれた、僕の先輩達SOY SOULSは
ばっちりなライブを繰り広げてくれた。
まるで高円寺ジロキチが岐阜のダウンホームなライブバーになってしまったような、
そんな雰囲気。
客席の半分近くが岐阜県人だったのかもしれない(笑)。
しかしそんな事をさっ引いても、
最高なブルースライブの一つになったのは間違いない事だろう。




本当はそのままじっくり飲みたかったが、なにせSOY SOULS、自分も、
翌朝には宮城に向けて朝早く旅立たなくては行けないので、
ガマンをして23:30ぐらいにはお開きに。
(SOY SOULSの皆さんはホテルのある阿佐ヶ谷でその後飲んだようだけど)

【14日 宮城県ツアー 亘理町』
そして翌日の朝8:00には東京駅に集合。
新幹線での旅とはいえ、昼のライブもあるからバンドマンにはなかなか早い時間だね。
しかし、昨夜のライブの成功もあって、皆さんやけにテンションが高い。
ドラムの学さんはお子さんが男の子で、大の電車好きらしく、
新幹線(こまち)を撮影しまくり(笑)。




仙台で常磐線に乗り換え、最初のライブ会場である亘理町へ。
駅の目の前にある大きなお城のような建物が「悠里館」という
公民館兼図書館、市民ホールのような場所。

SOY SOULSの皆さんが盛んに「初寿司やんか」を連発(笑)。
これ、絶対に岐阜の一部にしかわからないよね。
凛凛とかは何のことやら、だったと思う。

ググってみたら初寿司の写真があったので、
比較写真を掲載しておきます(笑)。
初寿司、久々に行きたくなってきた!

初寿司はコレ。



悠里館はコレ。



簡単にセッティング、リハーサルを済ませ本番まで少し時間もあるので、
食事に。

実際に被災をされた方達ばかりなのに、我々を温かく迎え入れてくれ、
美味しいお弁当(後から聞けば完全に持ち出しだったのだとか)も用意していただき感激。
地元、亘理の松本鮮魚店さんの仕出し弁当、完食させていただきました。

実を言うと、時間があれば亘理の名物だという「はらこめし」を食べてみようと、
行く前に思っていたのだけど、これまたググって地図検索をすると、
ストリートビューでは津波に押し流された画像が出てくる。
その事に、今更ながら衝撃を受けていたのだけど、
地元のお店のお弁当をいただく事ができて嬉しかった。




本番は最初にマサル&ピーチパイ、次にざ・べっがーず。
両方とも地元や宮城〜仙台の方達で、自分の震災のときの想いや体験を交えながら
ライブが進んでいく。
客席はほぼ満席で、お子さん連れからお爺ちゃん、おばあちゃんまで
本当に地元の皆さんが集まってくれていた。

3番目にSOY SOULSのこうじ先輩とのデュオで、地元出身の渡辺望くんが登場。
バイオリンを片手に時々歌う、”天使のような”男の子。
本当に心が洗われる想いだった。
チック・コリアの「スペイン」なんていう、めちゃ難しい曲にもチャレンジしていたが
望くんがバイオリンでやさしく奏でた唱歌の「ふるさと」は、この日のライブのハイライトだったと思う。
会場の皆さんが演奏に合わせて自然と一緒に歌いだし、最後には涙ぐんでおられる方も居た。




震災はどこか遠い国でおこった事なのではない、こんなに身近にあって
今も街や、人の心に傷跡を残しているのだなあと痛感をした。

そんな心洗われる演奏の後に、
若干心の汚れたオジサン達が奏でる、汚れたブルース。。。。
いや、まずは凛凛 a.k.a. Sophieからだ。

会場が公民館の3階で、いわば普通の会議室みたいなところなので
思い切り明るい。
そんな中で凛凛 Sophieが歌う「Mas Que Nada」はとても良かった。
付き合いの長い音楽仲間だけど、実はソウルやファンク以外を歌う姿を見るのは初めて。
でも、選曲も含めてとても良かったとおもう。
2曲めには彼女のオリジナル「情熱の笑顔」をこうじ先輩のギターとのデュオで歌ってくれた。
これ、本当に良い曲だ。
二人ともリハは当日のほんのちょっとだけで、よくここまで完成させたよね、という出来。
素晴らしかった。

その後にはビートルズの「In My Life」「Twist & Shout」と続いた。
凛凛 Sophie & SOY SOULSはなかなか絵になるグループだ。

そして、自分も呼び込まれ、最後のセットに。
この時点でかなりスケジュールが押していたため、直前で曲を大幅カット。
自分の歌う曲から「大丈夫大丈夫」からスタートとなった。



東京ツアーの後、亘理町〜仙台を回ると聞いて、
実はこの曲を歌うために同行したい、と思っていた。
ORITOトリビュートライブで参加させてもらった曲で、
自分が煮詰まっていたときにこの曲に何度も助けてもらったし、
あのトリビュートライブ自体、震災直後の4月に開催され、
非常にこの曲の持つ意味が大きく感じられていたのだ。
そして幸か不幸か、今もなおこうした歌は歌わなければならない状況にあると思っていた。
だから、今回のツアーの話は与えられたチャンスだから、自腹だろうかなんだろうが
絶対に一緒に行ってこの曲を歌いにいこうと思っていた。

いつもと違い、ホーンセクションもオルガンも無い。
ドラムセットも音量の関係で今回はカホンに置き換えられている。
SOY SOULSの皆さんも初めて一緒に演奏する曲だから、
最初は不安を感じていたにちがいない。

でも歌ってよかった。
自己満足かもしれないけど、この曲のもつメッセージが届いたんじゃないかと思った。

ライブは良い感じに進行し、
自分はほかにも「Stand By Me」を歌わせてもらった。
ザ・バンドの「the Weight」なんてなかなか皆さんにはなじみ無い曲だったろうが、
これは今回のツアーの裏テーマ的な曲だったと思うし、
喜んでもらえた。

最後にこうじ先輩歌う「君といつまでも」憂歌団経由、加山雄三。
ブルースならではのフェイクや歌い回しがお年寄りにはおもしろかったみたいで、
一緒に歌えそうで歌えないのも、また由という感じ。

そんな感じで最後に大きな拍手を皆さんにいただき、
予定の終了時刻をちょっと押して終了。

終了後は地元のスタッフ(ボランティアの方ばかり)の皆さんとご挨拶だったが、
ご覧いただいたお客さんのお一人が駆け寄って来てくれ、
「大丈夫大丈夫、本当に心に残りました、また聞きたい!」
と言ってくれて本当に嬉しかった。
そのお客さんは、夜の仙台のライブにも来てくれて、
それもまたこの上なく嬉しい事だった。

仙台市内への移動の電車は17:00ぴったりだというので、
岐阜からのスタッフの皆さんの機材車をお借りして、
亘理町の市内を少し見させてもらうことに。

正直言うと、物見遊山的に被災地の様子やガレキの山を見るのはどうなのかな、
とライブ前までは思っていたのだけど、ライブ終了後にローカルFMのスタッフの方に
「是非町を観てください。そしてまだ伝えられない様子を、伝えてください。
どうか忘れないで」
と言われた事にすごく刺激をされ、この目で見ておこうと決めた。

ほんの20分程度の時間でしかないが、
目の当たりにした光景は、震災の傷跡はまだまだ深いものだった。
復興に向けて再建された家屋もあるが、
逆に複雑な気持ちになってしまう。
あれだけの津波があっても、やはりそこに住みたい気持ちというのは
実際にその立場にならないと理解できないんだろうなあ、とか。

青いビニールシートが貼られ、運動場が草まみれになったままの学校。
廃墟のような元スーパーマーケット。
かき集められたがれきの山。
立ち並ぶ仮設住宅。
今更ながらだけど、目の当たりにして言葉を無くしてしまった。





17:00ちょうどの常磐線にのって、
仙台市内に向かう電車の窓からみえる光景は、
いつしか見たのと同じ、のどかな田園風景なのだけど
その一方で、震災の影響がまだまだ続く状況なのだと思うと、
自分たちが東京で知る情報というのは、
本当にごくわずかでしかないんだと痛感をした。

「復興」はまだまだ道のり半ばなのだ。
今回自分ができた事なんて、本当にごく僅かも僅か、
ちっぽけでしかない。
むしろ支えになろうと思って乗り込んで、
地元の皆さんのあたたかい歓迎・おもてなしに甘え、支えられてしまった立場だ。

しかし、少しでも喜んでくれる人がいるなら、
待ってくれている人がいるのなら、
なんとかしようと行動をしなくてはいけないと思った。
これは震災や原発に限ったことではない。

今回の亘理町でのライブの名前は「ありがとう亘理♡コンサート」。
本当に僕らがありがとう、感謝をしなくてはいけないね。
だから、また機会を作って行きたいな

・・・なんていう事を考えたり、凛凛やこうじ先輩達と話ながら、
仙台市内に到着となった。


<part2 へと続く>

2012年7月11日水曜日

You Are So Beautiful, that's whiy I'm here...

昨年のフジロックからもうすぐ1年で、また行くので(オシゴト)
年月の経つのは早いものだ。

昨年は震災直後、ホントにそんなイベント実行できるの?
という状況でもあった。
おまけに当日の会場は3日間ほぼ土砂降り。
なんだったら、洪水警報でちゃって朝のニュースで報道されてるくらいだった。

昨年観たいろいろなアーティストの中でも
印象深かったのは、サム・ムーア。
そう、サム&デイブのあのお方だ。

フジロックの少し前にブルーノートでライブを観ていたので、
全くの初めてではないのだけど、
土砂降り、泥まみれというなかなかハードな状況で、
ソウルミュージックをうれしそうに歌ってくれる好々爺といった風情で
最高のステージだった。

「I Thank You」「Hold On, I' m Comin'」などはもちろん
大ヒット曲「Soul Man」など。
途中「I Can't Stand The Rain」も歌ってくれて最高だった。

ライブのラストで歌った、
ジョー・コッカーの「You're So Beautiful」
心にしみたなあ。
曲が終わって最後の最後。
サムが客席に向かって感謝の意を込めてMC。

「You're so beautiful. That's why I' me here in Japan...」
(みんな美しいよ。だから僕は日本に来たんだ)

この一言で、土砂降りの中、堪えきれず涙が出てしまった。
『おい、なんだよ俺。やけに涙もろいぞ!』
と思って客席をふっとみたら、
みんなぼろ泣きだった(笑)。そりゃそうだ!

いや、笑い事じゃないよね。
あのシチュエーションの中で
どうにかやって来た観客は、心に不安をどこか抱えていたと思う。
まだまだ来日アーティストの公演延期もおおい時期だったし。

なんというか、
自分は音楽が好きで、中でもとりわけソウルミュージックが好きなんだ!
という確信を揺るぎなくもった瞬間なのでした。

今年はどんなアーティストと巡り会えるかな?
いくつか観たいのはいるんだけど、元オアシスの連中にはあまり興味が無い。。。
Stone Rosesは興味あるけど、そこまでハマった口でもないしね。




2012年7月10日火曜日

ブルースたっぷり!

いよいよ今週はSoySoulsとのライブツアー!という所に
絶妙なタイミングで最高のDVDが届いた。

ブルースの巨人、マディ・ウォーターズが晩年の1981年にローリングストーンズのミックやキースと一緒に
シカゴの小さなクラブ(Checkerboard Lounge)で共演した時の貴重なライブ映像だ。
海賊盤やらでその存在は勿論知っていたが、
オフィシャルなリリースということで映像もかなりクリアに。
そしてライブの熱い雰囲気はそのままに。

シカゴのまさにダウンホームな雰囲気のクラブで繰り広げられた、
奇跡の共演だと思う。
ストーンズの面々も、嬉々として演奏をしている。
マディはいわば彼らのお父さんのような、
大きな存在としてこのライブの中では扱われている。

それにしても突っ込みどころ満載。
いや、勿論良い意味で。楽しい意味で。
まるで中田カウス師匠のようなファンキーさを感じる、バディ・ガイ。
平日の競馬場辺りにこういうオジサン居るよな、って風貌のジュニア・ウエルズ。
チューニングも構成も関係ない!という凶暴(?)ギタリストのレフティ・ディズ。
マディのゲストにはイカれた連中ばっかりです(笑)。

別にまたちゃんと書きますが、
ブルースって、基本的にダメ人間讃歌だと思う(笑)。
皆さんいい具合に壊れてしまっている。
でも最高に楽しい、という音楽。

このタイミングで本当に刺激を受けるDVDを見ることができた。






2012年7月9日月曜日

もうすぐSoy Soulsとのライブツアー!

雨であいにく天の川は見えなかったが、
あっという間にもう7月半ばになろうとしている。

今度の13日(金)、14日(土)と
我らが岐阜の誇るブルースバンド=Soy Soulsとのライブだ。

13日は高円寺JIrokichiで、
FREEFUNKとしてSoy Soulsの東日本ツアーin東京の
オープニングをつとめさせてもらう。
ゲストには凛凛も来てくれるし
スペシャルゲストには日本のブルース界の巨匠、
永井ホトケ隆さんも参加という事で楽しみ!
ホトケさんと言えばウエストロード・ブルーズバンドだが、
近年のBlues The Butcherも素晴らしい。

いつもジロキチでやらせてもらっている
「Tokyo Chitlin' Circuit」とはまた違うかたちで
こうした巨匠・大先輩と一緒にライブをできるのはうれしいことだ。

14日はSoySouls、そして凛凛と一緒に
宮城県へと向かう。

昼は亘理町という町の公民館(?)でチャリティライブ。
亘理町はこれまで足を運んだ事はないが、
今回のツアーへの参加希望を申し出た時に話を聞き、
色々と調べてみた。

先の震災の被災地であり、
そこには深刻な被害が沢山あった。
亘理町の公式サイトにも写真などで色々記録されているし
もちろん今も震災の影響はいろいろなかたちで続いている。

僕がそこに行ってライブをする事など、
震災の大きな被害や残した傷跡の前では本当に微々たるものだが
わずかでも役に立てるのなら、こんなうれしいことはない。
精一杯やらせてもらいたい。

亘理町公式サイトでのインフォメーションはコチラ

そのまま14日夜は仙台市内に移動をして、HEAVENというライブハウス
Soy Soulsのワンマンライブにゲスト参加。
色々すったもんだがあってワンマンライブとなったのも、
なんだかよくも悪くもブルースバンドのロードっぽいいきさつだ。

でもやると決まったからには、ベストを尽くしたいし
こちらでも遠慮なくファンクしまくってくるつもり。

2010年の仙台「定禅寺ストリートジャズ」に参加させてもらって、
その後震災もあり仙台には行くことができなかった。
仙台は定禅寺に参加するずっと前からライブで訪れていたし、
ファンクやソウルミュージックでつながっている仲間も多かったので、
ずっと気になっていた。

色々な事情があって、なかなか行くことができなかったのは
本当に心にとげがささったような気持ちだったし、
シャイだけど人懐っこい皆さんにとても会いたいと思う。

こういう機会を作ってくれたSoy Soulsこうじ先輩には感謝だし、
一緒に行きたい!の一言にすぐOK出してくれてうれしかった。

東京方面の皆さんは13日の金曜(!)に高円寺で、
そして宮城亘理町の皆さんとは14日の昼に
仙台の皆さんとは14日の夜に
ぜひお会いしましょう!

岐阜産まれのブルースとファンクでもって
精一杯がんばります。








2012年7月5日木曜日

凄かったよ、JAYEさんとCHAKAさんのライブ

今夜は目黒のブルースアレイで、
JAYE公山さんとCHAKAさんのデュオライブを観てきた。
仕事や色々あってなかなか夜の時間を作れない日々が続いているけど、
このライブだけはどうしても観たかった。

結果としては、本当に観て良かった!
素晴らしいライブだった。

お二人の息の合いっぷりは、
CHAKAさんの名言「一卵性他人」に集約されるかもしれない(笑)。
事前の予想どおり、漫才もといMCもばっちり面白く、
ショーとして本当に完成度が高いと思った。
お客さんにはソウルミュージックファンも多かったと思うが、
極端な話、ソウルや音楽にまったく詳しくない人でも
十分に楽しめる、そんなライブだったと思う。

マンハッタンズやジョニー・テイラーなど、
さすがJAYEさん!と唸らされる選曲は
我々ソウル&ファンク・ファンの心をくすぐってくれたし、
セカンドステージ終盤、アンコールで歌ってくれた
「You've Got A Friend」や「Ain't No Mountain High」は
初めての人でも思わず一緒に歌いたくなる原曲の良さと、
それを自分の歌として歌いきれてしまう一流のシンガーの、
素晴らしい出会いを体感できたのではないかな。

個人的にはアンコール最初にCHAKAさんが歌った
「Que Sera Sera」にすっかり心を持っていかれてしまった。
先日の自分たちの新宿でのライブでも、この曲を演奏したばかりだったし、
あのライブでは、ちょっと煮詰まり気味のShimvaの心を解放させてあげられたと
思っていたのだけど、
CHAKAさんの歌う「Que Sera Sera」は
煮詰まっている自分の気持ちや想いを
そっとほぐして解放してくれる、
そんなフィーリングに満ちていた。

演奏はスライのアレンジをベースにしつつ、
歌はCHAKAさんならではの世界。
そしてCHAKAさんの歌に呼応するようにソウルフルなフレーズを紡ぐ、
星川さんのギターも素晴らしかった。

終演後は、関係者や出演者入り乱れ、
ご挨拶にもなかなか時間もかかってしまったが、
今度の8月26日にJAYEさんと共演をさせていただく事もあり、
サポートしてくれるMomokaちゃんとコーヘイ君を紹介できてよかった。

もうすぐ暑い夏が始まるが、
8月26日は高円寺Jirokichiで、
JAYEさんとFREEFUNKによる「FUNKガチンコ勝負」ライブがあるので、
ぜひ沢山の方に観てもらいたい。

今夜のライブがSoul Togethernessだったので、
8月はFunk Unlimited、いや「One Nation Under A Groove」かもしれないな。
ともあれ、たっぷり刺激を受けたのでがんばります!