2019年3月11日月曜日

忘れない記憶

仕事柄、日本全国の都市にいくことが多い。
札幌、大阪、福岡あたりはインバウンドの影響でものすごい外国人観光客だ。
大半は中国や韓国のようで、すごい賑わいをみせている。

東京はもちろん最大限の恩恵を受けているし、いよいよ来年に迫ったオリンピック・パラリンピックに向けて
どこか浮わついた雰囲気も感じる。
もっとはっきり言えば好景気ではしゃいでいるというべきか。

数年前だが、福島はじめとして東北地方を仕事で回ったが、
残念ながらこれらの地域にインバウンドや好景気の波が訪れているようには感じなかった。
むしろ、落ち着いていて、ほっとしたような、どこか寂しいような。

8年目の3月11日だが、復興もまだまだ道半ば。
いまだに5万人近い人が避難生活をしているという。
その多くは福島の原発事故によって、故郷に戻れない人たちだ。

「原発で死んだ人間はいない」などと宣った政治家もいたが、
「原発で故郷を追われ、仕事を失った」、つまり経済的な生命の危機に直面したり困窮している人が
これだけ多くいることを、忘れてはいけない。
好景気というならば、復興のスピードもあげていってほしい。

そういえば、自分の子供達と震災のことを話したら、子供達も覚えていた。
8年前はまだ7、8歳で、あの日は小学校の学童保育で預けられて友達と遊んでいたのだが、
すごく揺れて、先生に集められたのを覚えているらしい。

淡い記憶かもしれないが、大人たちと同じように、
あの時の子供達の記憶もずっと、忘れない記憶として残っていくのだろうと感じた。




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