2018年8月22日水曜日

Aretha Franklin, The First Lady Of Chocolate City...

アレサ・フランクリンが亡くなってしまった。
世界中にニュースが流れ、ソウルミュージックやゴスペルミュージックにとどまらず、
多くの音楽ファンが悲しみ、彼女の音楽を今一度聴きなおしている。

アレサに関する評伝は専門家のみなさんが色々と書いておられるので、
あくまでも個人的な思い入れとして。

最初にアレサを聴いたのは、ソウルミュージックを好きになる少し前、1986年か87年だったか、
ストーンズのキース・リチャーズとロン・ウッドをゲストに従えた「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」のミュージックビデオだった。
オリジナルよりさらに粘っこい、ドスの効いた歌が最高にかっこよかった。
そのあとぐらいからか、リズム&ブルーズを色々聴くようになり、
アトランティック時代の曲を聴き、夢中になったものだ。



ほどなくして(たぶんテレビ放送で)見た映画「ブルース・ブラザーズ」でのアレサの歌う「Think」。
音楽映画史上最高の傑作だと思うが、レイ・チャールズの歌うシーン、JBのゴスペルを歌うシーンと並んで
アレサの歌う場面はハイライトの一つだとおもう。
仕事辞めてバンドで稼ぐ、っていうマット・マーフィーに対して「考えろ!」と迫るアレサ。
ありゃどうみてもアレサがツアー出た方が稼げるよな、って子ども心に思ったものだ。



バンドをはじめて、東京で知り合うソウルミュージック好きの女子は
ほぼ全員がアレサが好きだといった。
おそらく、自分の世代に限らず、あるいは日本に限らず世界中で彼女の歌がひとつの基本、
スタンダードになっていたんじゃないかと思う。

FREEFUNKでも多くアレサの曲は演奏した。
演奏する率が多かったのは「Rockstedy」や「Respect」、「Chain Of Fools」あたりだが、
「Spirit In The Dark」や「Natural Woman」もFREEFUNK以外でのセッションでは演奏をしたし、
たぶんそういう人たちが多数いるんじゃないかと思う。

1971年のフィルモアのライブ盤はとりわけ、多くのソウル&ファンク志向のバンドマンにとっては、
目指すべきバンドのグルーブの指針になっていたように思う。
キング・カーティスやビリー・プレストン、コーネル・デュプリーなど錚々たるメンバーで、ゲスト飛び入りにレイ・チャールズってもうすごすぎでしょ。
その時の映像もYouTube時代になり発掘され、見る事ができる。これはいつかちゃんとオフィシャルで出して欲しいぐらいだ。
絶対どこかにマスターテープあるはずだから。



アメリカ各地には”クイーン”の称号を持つシンガーは多くいる。
メンフィスのソウルクイーン、ニューオリンズのソウルクイーン、マイアミのソウルクイーン等。。。
でも”クイーン・オブ・クイーン”、つまりソウルの女王といえばただ一人アレサだけだ。
そしてそれはこれからもきっと変わらないと思う。

ロックやポップスも自分のスタイルで歌い、見事な説得力で迫ってくる、
そんなシンガーはなかなかいないと思う。

パーラメントの1975年のアルバム「Chocolate City」でもジョージ・クリントンはこう言っていた。
Miss Aretha Franklin, the First Lady...


さて、最後に今アレサのアルバムでどれが好き?と言われたらこれを選ぶというもの。
アレサのゴスペルアルバムは70年代の「Amazing Grace」が有名だが、1987年のこのアルバムも素晴らしい。
もう一人のソウルクイーン、メイヴィス・ステイプルズを迎えた素晴らしい歌声。



Rest In Peace, Aretha Franklin...



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