2012年11月29日木曜日

Jimi Hendrix at Woodstock, 1970

27日はジミ・ヘンドリクスの記念すべき誕生日ということで、
六本木のTOHOシネマズで1日限定で「ウッドストック」のライブ映像を
劇場公開するという企画があり、観にいってきた。
ちなみにジミは生きていたらちょうど70歳。自分の父親と同じ年か。
どんな70歳になっていたのだろう?

「ウッドストック」の映像は、まだ単独映像化される前から、
海賊盤でも観ていたし、勿論VHSでリリースされた時は買ったし、
DVDも買った。CDも数回出し直しされているが、全部買っている。

このウッドストックでのジミのライブは、
記念すべきウッドストックの締めくくりとして、かの有名な
「星条旗よ永遠なれ」(アメリカ国歌)がクローズアップされることが多いが、
実に見どころの多いライブだと思う。
なにせ、それまでのトリオ編成のジミ・ヘンドリクス・エクスペリエンスを解散させ、
新たなバンド=ジプシー・サン&レインボウズ(バンド・オブ・ジプシーズと呼んでくれともMCで発言)で、
実験的な演奏を繰り広げる場面が多いライブだ。

何度も何度も観てきたつもりだけど、やはり大画面での迫力には叶わない。
映画館という場所も、集中力を高めてくれる。
おかげで、色々と再発見や新発見もあった。
さすがに大音量というわけではなかったが、平日夜の映画館を使う試みとしては、
こういう上映会はアリなんじゃないだろうか。
自分だったら、「ウッドストック」と同じように何度もDVDで観ているが
「ワッツタックス」や「ソウル・トゥ・ソウル」あたりは
良い音響とスクリーンなら、映画館で是非観てみたいと思う。

さて、ジミヘンのウッドストックライブで色々再発見したこと、新発見したこと幾つか。

このバンドにはジューマ・サルタン(黒人)とジェリー・ベレッツ(プエルトリカン)という二人のパーカッションプレイヤーが居るのだけど、基本はジェリーがジミの横で演奏しているのだが、曲によって、ジミの横に居るのがジューマになっていたりする。
んで、よくよく映像観ると、マーシャルアンプの横で、ジェリーが酒をがぶ飲みして踊っていた!
なんという自由なステージ。。。。

ライブの前には皆でワインを飲んでステージに上がった、という発言があったが、よく見りゃ確かにステージにはドでかいワイン入りの瓶が。。。
なんという自由なステージ。。。。

「Lover Man」の途中のギター・ソロはジミじゃなくてサイドギタリストの、ラリー・リーが担当するのだけど、
その時にリズムギターに廻っているジミは本当に楽しそうに、かつてのR&Bチトリンサーキット時代のように、
前に後ろへとステップを踏み、悪戯っぽく笑う。
おそらく昔を懐かしむように演奏しているのだと思う。なんか好きなワンシーンだった。

ジミのシールドの、ジャック部分あたりには黒いテープが巻かれてる。
絶縁してノイズを押さえるとか、シールドでも痛みやすい部分なので保護してるのだと思う。

これは再発見というより再認識だけど、曲によって多彩にストラトのピックアップを変える。
曲中でも結構使い分けるけど、基本フロントかリアで、ミドルをチョイスしている場面は無かった。

これも前に観て、お!と思ったことなので再認識だけど、ジューマのペンダントは「愛」という漢字のペンダント。
この時代にはちょっと珍しいのでは??

などなど。

今回スクリーンで観て、一番新鮮だったのは、これまではこのライブでのジミって、ちょっと苛立っている印象があったのだけど、思っていた以上に楽しんでいた印象だったこと。
勿論、上手く行かない(バンドが付いてこない、思うような演奏にならない)ところもありしきりに合図を送ったり、眉をひそめる場面もあるが、このイベントのトリを務めることに強い意思を持っていたということからしても、ジミの中にはジプシー・サン&レインボウズというバンドのコンセプトと、ウッドストックのライブの意義と、色々思う所があっての演奏だったんじゃないだろうかな??

あとは、まだフィルムもオフィシャル音源も出ていないラリー・リーの歌う2曲(MastermindとGypsy Woman)も含めた、本当の完全版をいつか出してほしい。
アレ出さないと、何故このバンド名なのか、何故ラリー・リーがこのバンドに呼ばれたのかが伝わらないと思う。
ラリー・リーは今のままだと、大してギター弾けないのに昔のよしみで呼ばれただけになっちゃうけど、実はその2曲で重要な役割を果たしていると思うのだ。




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