2025年6月21日土曜日

祝「SOUL JOINT」リリース30周年

今日はORITOさんのデビュー日。
デビューアルバム「SOUL JOINT」が発売されたのがちょうど30年前の
1995年6月21日だった。

当時、雑誌でこのデビューのことを知り(多分BLUES & SOUL MAGAZINEだった)、
すごい日本人がいたものだと感心した。
メンフィスに乗り込み、あの伝説のプロデューサー、Willie Mitchellに直々に
プロデュースをしてもらったのだという。
先駆者としては忌野清志郎がいて、ソロアルバム「MEMPHIS」は前編メンフィスで、
スティーブ・クロッパーらを迎えたアルバムだったが、
ORITOさんはまだデビュータイミングだから、なんの実績も知名度もない。
そんな中でメンフィスで録音をして、しかもハイ・レコードの名プロデューサー、
Wille Mitchellというチョイスは、ソウルミュージックの王道にして
日本人の快挙というほかなかった。

今改めて、久しぶりに聴き直すと、完成度の高さに驚かされる。
ORITO SOUL REVIEWでも、このアルバムからの曲は多く演奏されてきた。
FREEFUNKでも「I Never Thought」は芽芽ちゃんの時代から歌い継ぎ、
桃花にも歌ってもらいアルバム「The Return Of Funkaphonics」にも収録をしている。

現在はApple MusicやSpotifyなど主要な配信サイトで聴くことができるので、
まだ聴いたことがない人は是非聴いてほしい。
30年前に、日本人が独りメンフィスに乗り込み、こんなすごいことを成し遂げたということを、
知ってもらえたら嬉しい。
そして彼が2008年に亡くなった後も、多くの仲間がORITOの名曲を歌い継ぎ、
今もそれぞれのライブで演奏したり歌っているということを知ってもらえたら何よりだ。


最後に、配信では見れないと思うので、
CDのブックレットに掲載されているWillie Mitchellの言葉を。

Orito's been to the studio several times - the very first visit was
actually 2 years ago. He saw my face an' started singin' Aretha Franklin's
"Ain't No Way." I said "Hey, here's a Japanese guy actually tryin' to sing R & B!"
But you know, I could tell this guy wasn't just trying to sing some R & B tune - he was
tryin' to express his own feelings. That's what makes a good singer.
the kinda thing that makes you wanna work together with a singer.

Once we started recording, we were lways puttin' a lot of pressure
on Orito, but he came through it all and proved himself an inrense worker.

This album is the result of the mutual collaboration of Orito and his friends here in Memphis.
and I'm glad to say it's one of the best works I've ever done.

Willie Mitchell

Otiroは何度かスタジオに来てくれたんだけど、最初の来訪は
実は2年前だった。彼は私の顔を見るなり、アレサ・フランクリンの
「Ain't No Way」を歌い始めたんだ。
私は「おい、日本人がR&Bを歌おうとしてるじゃないか!」って思った。
でも、この男はただR&Bを歌おうとしているんじゃなくて、
自分の感情を表現しようとしているのがわかったんだ。それは才能あるシンガーができることだった。
それこそが、自分が一緒に仕事をしたいと思わせることなんだ。

レコーディングが始まってからは、Oritoには常に大きなプレッシャーを与えたけれど、
彼はそれを乗り越え、素晴らしい仕事ぶりを見せてくれた。

このアルバムは、Oritoとメンフィスの彼の友人たちの協力による賜物だ。。
そして、これは私がこれまで手がけた作品の中でも最高の作品の一つだと喜んで言いたい。

ウィリー・ミッチェル

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