今日はORITOさんのデビュー日。
デビューアルバム「SOUL JOINT」が発売されたのがちょうど30年前の
1995年6月21日だった。
当時、雑誌でこのデビューのことを知り(多分BLUES & SOUL MAGAZINEだった)、
すごい日本人がいたものだと感心した。
メンフィスに乗り込み、あの伝説のプロデューサー、Willie Mitchellに直々に
プロデュースをしてもらったのだという。
先駆者としては忌野清志郎がいて、ソロアルバム「MEMPHIS」は前編メンフィスで、
スティーブ・クロッパーらを迎えたアルバムだったが、
ORITOさんはまだデビュータイミングだから、なんの実績も知名度もない。
そんな中でメンフィスで録音をして、しかもハイ・レコードの名プロデューサー、
Wille Mitchellというチョイスは、ソウルミュージックの王道にして
日本人の快挙というほかなかった。
今改めて、久しぶりに聴き直すと、完成度の高さに驚かされる。
ORITO SOUL REVIEWでも、このアルバムからの曲は多く演奏されてきた。
FREEFUNKでも「I Never Thought」は芽芽ちゃんの時代から歌い継ぎ、
桃花にも歌ってもらいアルバム「The Return Of Funkaphonics」にも収録をしている。
現在はApple MusicやSpotifyなど主要な配信サイトで聴くことができるので、
まだ聴いたことがない人は是非聴いてほしい。
30年前に、日本人が独りメンフィスに乗り込み、こんなすごいことを成し遂げたということを、
知ってもらえたら嬉しい。
そして彼が2008年に亡くなった後も、多くの仲間がORITOの名曲を歌い継ぎ、
今もそれぞれのライブで演奏したり歌っているということを知ってもらえたら何よりだ。
最後に、配信では見れないと思うので、
CDのブックレットに掲載されているWillie Mitchellの言葉を。
Orito's been to the studio several times - the very first visit was
actually 2 years ago. He saw my face an' started singin' Aretha Franklin's
"Ain't No Way." I said "Hey, here's a Japanese guy actually tryin' to sing R & B!"
But you know, I could tell this guy wasn't just trying to sing some R & B tune - he was
tryin' to express his own feelings. That's what makes a good singer.
the kinda thing that makes you wanna work together with a singer.
Once we started recording, we were lways puttin' a lot of pressure
on Orito, but he came through it all and proved himself an inrense worker.
This album is the result of the mutual collaboration of Orito and his friends here in Memphis.
and I'm glad to say it's one of the best works I've ever done.
Willie Mitchell
Otiroは何度かスタジオに来てくれたんだけど、最初の来訪は
実は2年前だった。彼は私の顔を見るなり、アレサ・フランクリンの
「Ain't No Way」を歌い始めたんだ。
私は「おい、日本人がR&Bを歌おうとしてるじゃないか!」って思った。
でも、この男はただR&Bを歌おうとしているんじゃなくて、
自分の感情を表現しようとしているのがわかったんだ。それは才能あるシンガーができることだった。
それこそが、自分が一緒に仕事をしたいと思わせることなんだ。
レコーディングが始まってからは、Oritoには常に大きなプレッシャーを与えたけれど、
彼はそれを乗り越え、素晴らしい仕事ぶりを見せてくれた。
このアルバムは、Oritoとメンフィスの彼の友人たちの協力による賜物だ。。
そして、これは私がこれまで手がけた作品の中でも最高の作品の一つだと喜んで言いたい。
ウィリー・ミッチェル
2025年6月21日土曜日
2025年6月12日木曜日
There's A Riot Goin' On
L.Aでは抗議デモからの暴動が起きている。
移民の国であり、移民の街であるL.Aでトランプがやっていることは、
矛盾に満ちている。
自己否定のようなものだ。
そういえば、少し前にドイツの首相がトランプとホワイトハウスで会談をした際、
トランプの祖父の出生証明書を額に入れてプレゼントしていた。
あれはきっと、「お前も移民だろう」という皮肉だと思うのだが、
トランプは上機嫌で受け取ったようだ。
バカなのかサイコパスなのか。
昨日のスライ逝去以後、ずっとスライの作品を聴き続けている。
久しぶりに聴く作品やライブアルバムもあるのだけど、
2025年の今、L.Aで起きていること、世界で起きていることを見ると、
アルバム「暴動」の原題どおり、まさに”There's A Riot Goin' On"というしかない。
このタイトルは、マーヴィン・ゲイの名作「What's Goin' On」へのアンサーとも言われているが、
1970年代初頭のような、戦争と隣り合わせの不穏な時代が今そこにあると感じる。
この曲を思わず口ずさまずにはいられない。
移民の国であり、移民の街であるL.Aでトランプがやっていることは、
矛盾に満ちている。
自己否定のようなものだ。
そういえば、少し前にドイツの首相がトランプとホワイトハウスで会談をした際、
トランプの祖父の出生証明書を額に入れてプレゼントしていた。
あれはきっと、「お前も移民だろう」という皮肉だと思うのだが、
トランプは上機嫌で受け取ったようだ。
バカなのかサイコパスなのか。
昨日のスライ逝去以後、ずっとスライの作品を聴き続けている。
久しぶりに聴く作品やライブアルバムもあるのだけど、
2025年の今、L.Aで起きていること、世界で起きていることを見ると、
アルバム「暴動」の原題どおり、まさに”There's A Riot Goin' On"というしかない。
このタイトルは、マーヴィン・ゲイの名作「What's Goin' On」へのアンサーとも言われているが、
1970年代初頭のような、戦争と隣り合わせの不穏な時代が今そこにあると感じる。
この曲を思わず口ずさまずにはいられない。
2025年6月11日水曜日
Sly Stone Forever...
「巨星墜つ」とはこのことだろう。
スライ・ストーンが亡くなった。
ファンクに限らず20世紀の音楽における、真の革命家だった。
自分が初めてスライを聴いたのは18歳の時。
ファンクやソウルにのめり込みつつあり、ディスクカタログなんかを頼りに、
名盤とされるアルバムを片っ端から聴いていた。
「STAND!」は1969年の作品だったが、1990年の10代の若者にも十分すぎるぐらい、
刺激的で夢中になった。
ファンクバンドをやりたい!と思わせてくれたのは間違いなくスライだ。
人種も性別も超えたスライ&ザ・ファミリーストーンは、ファンクバンドの理想系だった。
いまだにファンクバンドという形式にこだわりFREEFUNKを続けているのも、
間違いなくスライの影響だ。
「暴動」は、自分にとって間違いなく生涯ベストNo.1のアルバムだ。
これほど衝撃を受け、いまだに虜になっている作品は少ない。
時々、何の音楽を聴いても面白く感じない時がくるのだけど、
そういう時は「暴動」を聴く。
その度、新たな発見があり再度衝撃を受けるのだ。
よくある”無人島に持っていく1枚”に迷うことなく選ぶだろうし、
自分が冥土にいく時には、棺に入れてほしい1枚でもある。
あの世でも聴くよ、ということで。
きっと今世界中でスライの音楽が聴かれていることだろう。
これからもずっとスライの音楽はどこかで流れていてほしいし、
自分も生きている間は聴き続け、そして演奏をする。
素晴らしい音楽をたくさんありがとう、スライ。
Thank you for all your music, Sly Stone.
Rest In Peace, Fly On!
スライの曲で1曲を選ぶのは難しいが、
スライとの今生の世での別れを惜しむなら、これだろうか。
混沌とした音の渦のなかに、身を委ねていたくなる。
スライ・ストーンが亡くなった。
ファンクに限らず20世紀の音楽における、真の革命家だった。
自分が初めてスライを聴いたのは18歳の時。
ファンクやソウルにのめり込みつつあり、ディスクカタログなんかを頼りに、
名盤とされるアルバムを片っ端から聴いていた。
「STAND!」は1969年の作品だったが、1990年の10代の若者にも十分すぎるぐらい、
刺激的で夢中になった。
ファンクバンドをやりたい!と思わせてくれたのは間違いなくスライだ。
人種も性別も超えたスライ&ザ・ファミリーストーンは、ファンクバンドの理想系だった。
いまだにファンクバンドという形式にこだわりFREEFUNKを続けているのも、
間違いなくスライの影響だ。
「暴動」は、自分にとって間違いなく生涯ベストNo.1のアルバムだ。
これほど衝撃を受け、いまだに虜になっている作品は少ない。
時々、何の音楽を聴いても面白く感じない時がくるのだけど、
そういう時は「暴動」を聴く。
その度、新たな発見があり再度衝撃を受けるのだ。
よくある”無人島に持っていく1枚”に迷うことなく選ぶだろうし、
自分が冥土にいく時には、棺に入れてほしい1枚でもある。
あの世でも聴くよ、ということで。
きっと今世界中でスライの音楽が聴かれていることだろう。
これからもずっとスライの音楽はどこかで流れていてほしいし、
自分も生きている間は聴き続け、そして演奏をする。
素晴らしい音楽をたくさんありがとう、スライ。
Thank you for all your music, Sly Stone.
Rest In Peace, Fly On!
スライの曲で1曲を選ぶのは難しいが、
スライとの今生の世での別れを惜しむなら、これだろうか。
混沌とした音の渦のなかに、身を委ねていたくなる。
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