2022年11月30日水曜日

JUNIE LIVE!!!

年末も近くなったこのタイミングで、とんでもないファンクライブアルバムが登場した。
オハイオ・プレイヤーズ〜P-Funkを渡り歩いた天才アーティスト、
JUNIE MORRISON(ジューニー・モリソン)の1975年のライブアルバムだ。

デジタルのみでリリースなので、何の前触れもなく登場して、
SNSで知り、早速聴いてみたがこれが凄すぎる。
1975年といえば、ジューニーはオハイオ・プレイヤーズを抜けウエストバウンドレコードで、
ソロアーティストとして活躍をしていた時期。
ソロアルバムを3枚この時期にリリースしているが、どれもカッコいい。
もっとも、後年ファンカデリックで爆発される変態的な曲作りにはまだ及ばずで、
試行錯誤もしていたのかもしれない。

今回リリースされたライブ音源は、Dooley’sというミシガン州にある会場で、
音の感じからするとそれほど大きな会場ではなさそう。
ネットで調べてみたら、ダンスフロアのあるディスコのような雰囲気だった。
デトロイトからはちょっと離れているから、おそらく最初のソロアルバム「Freeze」あたりの、
プロモーション・ツアーだったのかなと想像する。

バンドはJunie and The Scoon Boogie Bandという名前だが、
バンドメンバーのクレジットを解析してみると、後年にウエストバウンドからデビューする、
The Clowd Pleasersの面々のようだ。
このバンドもP-Funk臭がすごくて大好きなバンド。かっこいい。
このライブ音源でも、バンド演奏の熱っぽさが素晴らしいし、
ジューニーもファルセットからシャウトまで使い分けるあの独特なボーカルが、
脂が乗り切っていて最高にかっこいい。

カバー曲も多くあり、この時期にヒットしていたテンプテーションズのファンク曲
「Shakey Ground」も演奏されている。
言うまでもなくテンプス版「Shakey Ground」はギターがエディ・ヘイゼル、ベースがビリー・ベースと、
オリジナル・ファンカデリックが録音に参加しており、
なんだかこの後のP-Funkへの合流の予感もさせてくれるナイスカバー。

おや?と思ったのがオハイオ・プレイヤーズの1975年の曲「Fopp」カバー。
この時すでにオハイオ・プレイヤーズはマーキュリーに移籍していて、
ジューニーが抜けた後の曲だ。
仲違いではないとはいえ、辞めたバンドのヒット曲をカバーするってのは、
どういう経緯だったのだろうか。
この曲を収録したオハイオ・プレイヤーズのアルバム「HONEY」は1975年の8月にリリースされており、
ビルボードチャートでR&Bチャートで1位、ポップチャートでも2位に輝いている。
辞めたバンドの成功にあやかろうとしたのか、それとも?

曲の終わりがフェイドアウトになっていたりはちょっと残念だが、
それでも歴史的にすごい発掘で、
こんな熱いライブが繰り広げられていたと思うだけで、こちらも熱くなる。
全ファンカティアー必聴のライブアルバムだ。

ジューニーといえば、FREEFUNKのセカンドアルバム「宇宙・ファンク・愛」を聴いてくれて、
True To Funk!と言ってくれたことが、今でも自分にとっても励みだし、
その言葉を噛み締めてこのライブアルバムを聴けば、
やはりジューニーこそTrue To Funk!と言いたくなる。

0 件のコメント:

コメントを投稿