2021年1月21日木曜日

Martin Luther King Jr.

今週、アメリカはMartin Luther King Jr.の功績を称えるキング牧師の日だった。
SNSの海外の繋がりある友人・知人も多くこのことを書いていた。
折しも大統領選で、まもなく現職を去るトランプはさんざん人種差別的なことを言い、
不条理な警察による黒人市民の殺害なども続いたこともあり、
世界的にも注目をされたいたように思う。

FunkやSoul Musicをこよなく愛し影響を受けている1人としては、キング牧師のことはもちろん避けてとおるわけにいかない。
とても重要な存在だし、彼の訴えたことをよく理解し知ることは、60年代から70年代、ひいては現代に通じるアメリカの音楽や文化を知ることでもある。

自分が最初にキング牧師のことを知ったのは、高校3年生のときのこと。
私立文系コースという、はっきり言えば学年の落ちこぼれが集まったようなクラスで、
授業は正直退屈で、大好きなロックやかじり始めたブルースやR&Bなどの音楽を聴き、
家に帰ってギターを弾くのが生きがいのような毎日を過ごしていた。
まあ、かなりイケてない高校生だったと思う。今風に言えば「陰キャ」というやつか。

退屈な授業のひとつが英語だったが、ある時英語の先生が
「僕が今まで聞いた英語のスピーチで最も感動したものを聞いてもらいます」
と言ってラジカセだかで授業中にかけてくれたのがキング牧師の、あの有名な
『I have a dream〜』のスピーチだった。

初めて聴いた声だったが、それはまるで歌っているように聴こえ、
かじり始めたブルースやR&Bと同じものを感じて、珍しくしっかりと授業を聴いていたのだった。

それから大学に進学し、英米文学なんて専攻をしたけれど、
シェイクスピアなどにそれほど興味は湧かず、現代文学や現代詩に興味が沸き、
その一環でアメリカの黒人文学も面白く感じて読んだり自習をしていた。ラングストン・ヒューズとか今でも好きだ。
そうしていくと、必ずキング牧師には出会うのだ。
音楽や文学、いろいろなアフロアメリカン・カルチャーを知るということはキング牧師を知ることでもあると思う。

そこからさらにマルコムXだとか、文学ではジェームズ・ボールドウィンとか色々広がっていくのだけれど、
そんな話はまたどこかで書いてみようと思う。

あの時、キング牧師のことを教えてくれた英語の先生にはずっと感謝をしている。

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