2021年6月27日日曜日

LIVEが必要だ:映画「アメリカン・ユートピア」を観て

昨日の朝、Facebookを覗いてみればP-Funkのコロナ後の復活ライブが中継されており、ずっと観てしまった。
ステージの上からおそらくメンバーの関係者がずっとスマホで中継をしてくれていたのだけど、
アメリカはもうライブやイベントが本格的に復活してきていて、ジョージ・クリントン一派もツアー再開という事らしい。
ずっと続いた「引退ツアー」からそのまま「Maggot Brain50周年」へとなだれ込むような勢い。
もう、永遠にツアーしててくれ!と思った。
客席もみんなマスクを外して密になり、大声をあげて盛り上がっている。
これぞ、今一番必要なものだと思った。

アメリカという国は極端で、コロナの犠牲者も60万人以上と桁違いだが、
一方でワクチン開発や接種は早かった。
コロナとの戦いを「戦争」と捉えている国は、やはり強いのかもしれない。

お昼は近所に出来た、フランス料理のお店でランチ。
手頃な価格で美味しいフレンチを食べる事ができてとても幸せ。
最近、わが街は良いお店が増えてきており、とてもありがたい。
新しいお店もこの状況下でもオープンしており、チャレンジしているんだな、と関心してしまう。
とはいえ全体で見れば飲食店はずっと厳しい状況が続いているが、客足が戻りつつあるのはよかった。

結局オリンピックも飲酒はなしとなったが、そもそも検討をしていたという事が驚きだった。
これだけ東京だけじゃなく、全国の飲食店に厳しい制約を課しておきながら、オリンピックを例外とするなら、
もはや誰もこのあと「緊急事態宣言」などに協力しないだろう。
実際にすでにそういった政府との信頼関係は崩れつつあるというのに、
自分たちがやっている事と言っている事の矛盾や無理に気がついていないのだろうか。

ランチの後は立川に待望だった映画「アメリカン・ユートピア」を観に行った。
素晴らしい映画だった!
計算されたステージングと無駄なものを排除した演出。
狂言回しのように語りかけ、歌うデヴィッド・バーンは若い頃よりも逞しさを感じさせた。
ユートピアの対極の「ディストピア」のような現代だけど、決して否定的なメッセージではなく、希望を感じさせてくれる素晴らしいライブ映画だった。
正直なところ、スパイク・リー監督にとっても最高傑作じゃないだろうか。
リー監督の映画は10代の頃から好きで観ているけれど、
時としてメッセージ性が強すぎる時もある気がしていた。
「これが現実なんだ」という意味かもしれないが。

「アメリカン・ユートピア」は真ん中に音楽があり、ライブで演奏される。
最後に、颯爽と自転車で会場を去っていくデヴィッド・バーンはめちゃくちゃカッコ良かった。
本当はできれば映画館でも立ち上がって大声で一緒に歌いたかったし、もっと言えば映画の中の観客の1人になりたかった。
それぐらいライブ感満載の映画だったので、今度はもっと大きなスクリーンで大きな音量で”体感”したいなと思ったほどだ。

LIVEは他の何にも替え難い体験で、生きていくのに欠かせないものだ。
LIVEとは文字通り「生きる」ことそのもの。

スポーツ、音楽、演劇、映画・・・。
どれかは開催できて、どちらかは不要不急なんて線引きは、誰にもできないはずだ。

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