2020年4月7日火曜日

Bill Withersは哲人だった

悲しいニュースが続く。
大好きなシンガーの一人、ビル・ウィザーズが亡くなってしまった。
コロナウィルスの影響ではないようだけど、また一人、巨人が逝ってしまった。

ビルをはじめて聴いたのはファンクやソウルを掘り下げていた20才前後の頃だったか。
それまでのソウルミュージックの雰囲気とはちがう、独特の音楽が魅力だった。
アコースティックなサウンド、シャウトしたりするタイプとは違う、語りかけるような歌い方。。。

アナログレコードで手に入れたカーネギーホールでのライブアルバムは、
バンド編成も演奏もシンプルで、これなら真似できるかも!と夢中になって聴いた。
もっとも、そのシンプルさこそが難しいのだが。

ビルの映像は近年、YouTubeでたくさん観ることができるので、
ぜひみんなに観てもらいたい。
素朴だが鋭い語り口は、彼がまるで哲学者のように見えてくる。

個人的に印象が強かったのは、1974年の映画「ソウル・パワー」の中のビルだ。
当時のザイール、現在のコンゴでのモハメド・アリの試合とあわせて音楽フェス開催、という
なんだかいかにもドン・キング的なイベントなのだけど、
これが前編面白い。

JBやアリなど、いわばビッグ・マウスな皆さんの、どこまで本当かわからない話の中で、
静かに語るビルはちょっと違ってた。
確かアリと一緒に食事をしてるシーンだったかな。

映画の中のビルの演奏もギター1本で、これほどシンプルに強く歌が響く人はいない。
何度聴いても染みる歌声だ。



ビルの曲はたくさん演奏をした。
とりわけ、シュウタロウくんと一緒によくライブをやってた頃は、
「Lovely Day」は定番の1曲だった。
今でもこの曲は大好きだ。
ビルへの尊敬の気持ちを込めて演奏をしてきたつもりだが、
あらためて感謝と尊敬の気持ちを込めて。





0 件のコメント:

コメントを投稿