67回めの終戦記念日だった。
昨年なくなったお婆ちゃんは、
いつも何かの話をしても必ず戦争の話になった。
「戦争んときはこうだった・・・」
それほどに強烈な体験だったんだと思う。
小さな頃からいつも聞かされてきたが、
今となってはありがたい気持ちだし、
多分僕らはこの先、ずっとあの震災の事を語り続けると思う。
そのお婆ちゃんの伴侶であったお爺ちゃんは、
僕が中学2年生の時に亡くなったけど、
やはりお爺ちゃんもよく戦地に行った話をしてくれた。
さすがにまだ自分も幼くて解らない事も多かったが、
足に残っていた傷をよく見せてくれた。
戦争の体験を語る人も少なくなりつつあるが、
実際に戦地に行った人の話となると、更に少ないのだと思う。
もう一人のお婆ちゃんも、生前よく戦争の話をしていた。
空襲の中逃げまくった話とか。
この国でそんなひどい戦争があり、
多くの人が亡くなった事はまるで昔の事になっているが、
多くの人たちの犠牲と献身のうえで
今の繁栄や平和がある事を忘れるわけにはいかない。
そして今も世界の国では内乱や戦争が続いている。
やたら物騒なのが隣国も近くにある。
音楽は震災のときもそして戦争のときも
直接的にはほとんど役に立たない。
緊急時に必要なものは水や食料、安全な場所だ。
でも、やがて音楽が必要になるタイミングが必ずある。
日本の戦後の歌謡曲や音楽も、戦争終結と関連する出来事は多いはずだ。
そこにあるのは、平和を願う気持ちであり、明日を生きる希望であり、
無為な殺略を糾弾する怒りだ。
戦争について、平和について歌った曲は数多くあるけれど、
今夜はこの曲を聴いている。
2012年8月16日木曜日
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