THE FOOLS、TEARDROPSのベースプレイヤーだった、中嶋カズさんが先月の29日に亡くなった。
カズさんは1970年代後半から、8 1/2や自殺といった、当時のパンク、ニューウェイブのバンド、
いわゆる「東京ロッカーズ」の一連のグループで登場したが、ベースプレイスタイルは、
実にグルーヴのあるもので、初期のTHE FOOLSの名曲の多くはカズさんのプレイやアイデアが活かされている。
僕がいまだに聴いている名作「WEED WAR」は、カズさんのベース無くしては成立しなかっただろう。
そのあたりは数年前のドキュメンタリー映画「THE FOOLS 愚か者たちの歌」でも取り上げられていた。
カズさんの演奏するところを初めて見たのは、
高校生の頃に名古屋で見たTEARDROPSのステージだった。
THE FOOLS、TEARDROPSに夢中になっていたあの頃、カズさんの演奏が自分にとっての、
グルーヴの基準になっていたのは間違いない。
それから何年も経ち、高円寺のSHOW BOATではカズさんのやってたバンドと対バンする機会もあった。
でも、ちょっと声をかけがたい雰囲気で何も話せなかった。
さらに数年が経ち、再結成したTHE FOOLSのライブが国立の地球屋であるというので、
見に行ったことがある。
その時は珍しく、伊藤耕さんも川田良さんも”マトモ”で、ちゃんとしてたのだけど、
カズさんはひどく酔っ払っていて、ちょっとグダグダだった。
ライブの合間の休憩時間に、カズさんと少しだけ話せた。
その時に自分はグルーヴを追求して海外に行った、というような話を聞かせてもらった気がする。
素直に「カズさんのベースプレイの大ファンです」と話したら、喜んでくれていた。
カズさんはだいぶ酔っ払っていたけれど・・・。
これでもう、THE FOOLSもTEARDROPSも、オリジナルメンバーは全員こっちの世界には
居なくなってしまった。
1980年代から90年代半ばにかけて、あれほど夢中になったバンドが、
もう二度と観れないというのは寂しいかぎりだ。
手元には当時買い集めたCDやレコードがまだあるから、
これからも聴き続ける。
カズさん、最高のベースプレイをありがとうございました。
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