話題の書「サピエンス」上下巻をようやく読み終えた。
内容濃くて、めちゃ面白いのだが、読み切るのに時間かかってしまったけれど。
人類=サピエンスの歴史を辿る内容だが、斬新な切り口で刺激的だった。
「認知革命」、「農業革命」、「科学革命」を起こし、
「資本主義」そして「帝国主義」が世界を形成していく様を描いている。
刺激的なのは、例えばこんな見方。
人類=サピエンスは動植物を家畜化・農作物化してきた地上の王者と思っているが、
そうではない。本当の勝者は人類を家畜化し、もっとも繁殖している小麦なのだ、とか。。。
先のFREEFUNKのアルバムにも収録した自分の曲「人間解放戦線舞儀」は、
この本にも書かれたような、人類の家畜化による、本能的なもの、野生的なものが失われていることを歌っている。
アフリカ生まれの
直立猿人
歩いて歩きつづけて
道なき道を
人間は今や檻の中
見せ物にさえなれない
野性のままに森の中
狙いを定めてみよう
人間解放戦線ブギー
君次第 君次第....
人類は農業化により自らを家畜化し、社会を形成していく上で虚構を作り上げたのだという。
我々が日々信じてやまない国家や宗教、思想、そして自由すらが虚構だと作者はいう。
かなり刺激的で挑発的だ。
野心に満ちた本で、実に面白い。
また、未来の予測として、
科学の進歩・発展によりこの先、サピエンスは特異点に到達する可能性があるというのも、
興味深い。
つまい宇宙でいえばビッグ・バンのような状態だ。
その先と後ではまったく世界が違ってしまっている。
そしてそれは現時点では予測もしようがないと。
確かに、AIの進歩やバイオテクノロジー、IT技術の発展の先には、何があるのかわからない。
良いものも悪いものもあるように感じるが、想像すらつかない。
若い作者の方でユダヤ人らしいが、他にも日本で読める著作があればぜひ読んでみたい。
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