今日は新宿でスライの映画を観てきた。
この春はジミヘンにJBにスライと、マイヒーロー達の映画が立て続けだ。
ただ、ジミヘンやJBが伝記映画に対してスライの映画はドキュメンタリーだ。
本人やバンド関係者たちの証言や映像で構成されている。
スライの映画はとても良かった。
ただ色々書いちゃうとネタバレになってしまうので、これから観る人の事考えて映画のことは書かないでおこう。
一言だけいうなら、ファンク好きは期待して観に行っていいと思う。
自分が初めてスライを聴いたのは18のころ。
ソウルやファンクにどっぷりとはまり始めるちょうど入り口の頃だ。
それまではストーンズやZEPやブルース、R&Bが好きだったから自然とそっちに入っていった。
JBはベスト盤を聴いて、直感的に「この人凄い!」とおもった。シンプルなリフレインの繰り返しがファンクの醍醐味だと感じた。
そのあと実はパーラメントの「マザーシップ・コネクション」を聴いたのだけど、その時はちょっと面白さが分からなかった。
「Give Up The Funk」はカッコいいと思ったけど全体として割とミディアムテンポの曲が多いし、
JBの「Super Bad」とか「Mother Popcorn」のような激しさや熱さはちょっと感じなかったからだ。
で、やはりファンクの重要人物でスライ&ザ・ファミリーストーンというのが居ると知って、これまたベスト盤を聴いた。
コチラはすぐにぶっ飛んだものだ。
「I Want To Take You Higher」あたりは60年代のロック好きならすぐにハマれる感じだったし、「Thank You」を聴いてそうか、これがチョッパーベースの始まりか!
なんて思ったものだ。
それからすぐにアルバムを買い漁り、こういうバンドをやってみたい!と思うようになった。
とりわけ驚いたのは「暴動」というアルバムを聴いた時だ。
「スタンド!」は衝撃的にかっこよく斬新なアルバムでずっとこればかり聴いていたが、「暴動」はとても同じアーティストの次のアルバムとは思えない世界で、
混沌としていたが一発で魅了された。
冒頭の曲「Luv'N Height」の暗い感じ(でも曲の中で”気持ちいい”ってスライは歌っている)が良かったし、
ぐーっとテンポを落とした「Thank You」は凄みを感じた。
一番好きになった曲は「Asphalt Jungle」という曲で、これぞ何が何やらという歌詞と演奏だったけど、
スライ以外にこんな音楽を作れる人はいないんだろうな、と思った。
その頃はまだ全アルバムが再発されてなくて、これまた名盤の「Fresh!」まで買ったら、後はアナログ盤で買いそろえた。
スライのソロ名義の「I Get High On You」はファンク色強くてカッコ良かったので今でも時々聴く。
他のアルバムは何曲かいいものはあるけど、全体ではかなり厳しいね、って感じだった。
日本にも来た事がないというし、知ったその頃には殆ど活動をしていない事もわかり、
ますます謎めいたスライのことを勝手な妄想をしていたものだ。
でも同年代のファンク/ソウル好きならだいたいそんな感じじゃないかな。
「スタンド!」から「Fresh!」あたりまでのスライは本当に凄い。神がかってるとさえ思う。
よく雑誌でありがちな、”無人島に持っていくレコード”ってヤツだが自分なら迷わず「暴動」と答える。
毎日色々な音楽を聴いてて、ふと飽きてしまうときがある。
なんか似たような音楽ばっかだな、なんて思う時は全然普段聴かない音楽に挑戦したりする。
アルゼンチンタンゴとか、歌謡曲とか、クラシックとか。。。
それでもダメな時は「暴動」を聴くことにしている。
そうすると、ダビング塗れで埋もれてしまった音の中に新しい発見をしたり、
今までと違って聴こえたりして新鮮な気持ちになれる。
ハッキリ言ってそういうアルバムは他にないな。
何だか取り留めなく書いたけど、スライは今でも聴くマイヒーローだ。
2015年5月25日月曜日
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