2014年3月10日月曜日

Keep On Rollin' 〜 The Rolling Stones Live 2014

先日、ローリング・ストーンズの8年ぶりの来日ライブを観てきた。
最後の来日?は毎度の煽り文句だが、さすがにメンバーの大半が70歳を超えたので、本当に最後かもしれないと思い観にいく事にした。

結果は、素晴らしいライブだったとしか言いようがない。
過去何度もストーンズのライブは観ているが、今までで一番ライブ感に溢れるステージだった。
年齢による衰えを感じさせる部分が無かったわけじゃないけれど、ミック・ジャガーのステージングは超人的だったし、ギターサウンドをしっかり聴かせてサポートミュージシャンの音は最小限に抑えていた分、ストーンズ本来のギターサウンドの魅力が伝わってきたと思う。
キース・リチャーズも来日公演初日は少し調子悪かったらしいが、自分が観た最終日はバッチリだった。
むしろミスタッチや荒い部分すらしっかり聴こえてくるという意味でもライブ感がいっぱいだった。

一方でサポートミュージシャン達へのリスペクトもちゃんと感じさせてくれる場面もあり、
「Miss You」ではベースのダリル・ジョーンズのソロ、
「Gimme Shelter」では先日のアカデミー賞でも脚光を浴びたリサ・フィッシャーのソロパートがしっかりとフィーチャーされていた。
サポートとはいえ彼らも既に25年近くツアーメンバーを努めているわけで、実質メンバーといっても過言ではないのだと思う。
メンバーというよりストーンズ・ファミリーというべきか。

ライブ感という点では、たとえば「無情の世界」のエンディングで一度はしっかりと終わったのに、
きっかけはミックなのかチャーリー・ワッツなのかわからないけど、またもう1回例のゴスペル的展開が始まったのも面白かった。
バンドは明らかに「え?まだやるの?」という雰囲気で慌てて追随する感じが、ライブならではの緊張感で良かった。
今回は随所でそういう展開が観られたのが良かった。

ストーンズの魅力って、メンバー一人一人の力量や技能ではなく、
バンドマジックそのものだと思う。
マディ・ウォーターズの曲からバンド名を名付け、チャック・ベリーの曲でデビューしたバンドの本質は全くぶれる事が無かった。
それでいてカントリーブルースまで遡り、レゲエやソウル、パンクやニューウェイヴにも目配せをしている。
まさに1950年代以降のポピュラー音楽の歴史そのものだ。
自分自身、彼らのおかげでR&Bを経てソウルやファンクにたどり着いたのだといつも思っている。

さて。
終演後に思った事がひとつ。
それは「これはまだ最後じゃないかもな」という事。
次回が何年後なのかはわからないし、はたして2時間のショーになるのか確信は持てない。
でも、これほどバンドサウンドが充実していて、本当に楽しそうに演奏をするなんて、
きっとまだやれると自分たちでも思ったんじゃないかな?

という事で願いも込めて、ストーンズの次の来日を楽しみに待つ事にしよう。

下の写真はライブ終了後に合流した渡辺こうじ君たちと。
自分の手前の少年はまだ15歳。こうじ君引率のもと東京ドームまで一緒にやってきた中学3年生だそうな。
ビートルズやストーンズが好きでギターを弾きはじめたんだとか。

自分も同じ年の時、ビートルズやストーンズ、Tレックスが大好きになり、とにかく夢中だった。
今時の15歳が夢中になっているものはもっと色々あるだろうけど、
彼のようにビートルズやストーンズ、エレキギターに夢中になるのも悪くないと思うよ。
いや、「悪くない」どころじゃない。最高の事だ!





























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