日曜は横浜元町まで出かけ、神奈川近代文学館で「安部公房展」を見てきた。
元町に行くのもかなり久しぶりだが、この文学館は初めての訪問だ。
少し前の新聞で、この展示企画が記事で取り上げられていて、
12月8日までの開催だというので、急いで行ってきた。
アメリカ山公園の少し先にある、眺めの良い場所にあり、
そこに行くまでの道のりもちょっとした旅行気分で楽しめた。
元町に行く前には、中華街で美味しい中華ランチも食べたので、
ここ最近あまり出来ていなかった。プチ旅行のような感覚だった。
安部公房は、大好きな作家の一人だ。
初めて読んだのは高校生か、大学生だっただろうか。
「砂の女」が最初のきっかけだったが、あまりの面白さにはまり、
文庫本を次々と買って読んだ。
今でも時々、文庫本を手に取ってパラパラと捲ることもある。
今回の展示では、安部工房の幼い頃の写真から、
作家を志した時期から、作家や戯曲家としての活躍、
そして晩年に至るまでを網羅した内容で、とても充実をしていた。
若い頃に、埴谷雄高とやりとりをしたハガキだとか、
その時代の空気まで伝わるような展示物が多く、非常におもしろかったが、
自分がなんと言っても興味を持ったのは、
安部公房が所有したシンセサイザー、そしてピンク・フロイドの音楽が好きだったということだ。
ワードプロセッサーのような新しい技術を積極的に導入していたらしいが、
シンセサイザーまで入手していたのは興味深い。
現実には無い音を作り出せるシンセサイザーに、
きっと魅力を感じたのだろう。
ピンク・フロイドも新しい時代のクラシックの要素を感じていたようだ。
ピンク・フロイドが登場した時代、60年代末から70年代には、40代後半ぐらいだったはずだが、
そうした感性の鋭さを改めて知ることができて、
非常に刺激的な展示企画だった。
改めて、安部公房の書作品を読み返したくなった。
少し前に公開されていた映画「箱男」も観れていないので、
ぜひ観ようと思う。
YouTubeを検索してみたら、こんな動画が。
見応え十分なすごい動画だ。
2024年11月18日月曜日
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