ジョージ・クリントン&パーラメント・ファンカデリック。
2011年以来、2年ぶりにビルボードライブにマザーシップが降臨した。
前回は「P.Funkがビルボードで!?」
という疑問や不安が前回はあったが、蓋を開けてみれば、
軽快な曲感とボリューム感でしっかり、こういうステージもこなせるようになった
”大人な”P.Funkを楽しむことができたのだった。
その時の感想として、「Pファンクは盆踊りである」という日誌を書いているので、
是非読んでもらいたい。
今回も実のところ不安だった。
前回参加していた古参のメンバーたち、
ビリー・ベースやPナット、キャッシュらがゴソッと抜けたというか
不在の状態で、どちらかと言えば若手のメンバー中心。
悪く言えば、華が無いというか、名物プレイヤーが居ない状態。
しかし、今回もまた始まってみれば
最高の盆踊り、いやPファンク・パーティーだった。
むしろ前回以上に演奏や内容が良くなっていると思う。
金曜の夜と今日と、2日連続で行ってみたが、
昨日よりさらに熱い演奏になっていた。
嬉しかったのは、初期の名曲「I Got A Thing」を演奏してくれたこと。
この映像の、あの感じ。
デトロイト・ソウルと、サイケロックと、スライとがごっちゃになったような
独特のPファンクワールドの幕開けの1曲だ。
ジョージ・クリントンはとても元気そうで、
ダブルのスーツもすっかりお似合いだ。
客席を煽ったり、バンドに指示を出したり、
飛び跳ねたり。。。
とても72歳になるとは思えない元気さで、嬉しい。
「Flashlight」「(not just) Knee Deep」「Give Up The Funk」など手堅いヒット曲にも、
細かく色々なPファンク曲のワンフレーズがちりばめられていたり、
シンガーそれぞれに見せ場があったりと、
よく出来たショーだったと思う。
4月20日に新宿ゴールデンエッグで「反省会」と称して
Pファンクのトリビュートライブをやるのだけど、
実のところ、
「ホントはこうやって演奏してほしかった」
「この曲はこうじゃないと」
みたいな、本家へのダメ出しライブにしようと思ってたんだけど(笑)、
それどころか、メチャ盛り上がってしまい、
最高の気分で自分たちのライブを迎えることになりそうだ!
皆さん、マザーシップからフリーファンクシャトルに乗り継いで
一緒にターンディスマザアウト!しましょうね。
が、しかし。
不満が無いわけではない。
今回のメンバーで一番の古参であり、僕にとっては重要なメンバーの一人
マイケル・ハンプトンにもっと脚光を当ててほしかった。
“ファンカデリック小僧”、キッド・ファンカデリックだ。
「Maggot Brain」が聴けなかったのはとても残念だし、
「Red Hot Momma」はリッキーのギターが中心になっていて、
もっとマイケルに弾いてほしかった。
もっと言うと、「Red Hot Momma」のイントロではリッキーのギターに続いて、
キーボードのダニーがYAMAHA Motifに入っているディストーションギターの音色で
リフを重ねており、マイケルの活躍の場があまり無かった。
マイケルのもう一つの見せ場である「(not just) Knee Deep」のギターソロでも、
リッキーとのツインギターソロになっており、ほぼ同じリックを弾くのだけど
リッキーとマイケルと微妙にタイム感が違うから、
聴いててちょっと気持ち悪いことになっていた。
ここはやはり、マイケルに華を持たせてくれ、親父(GCのことね)!
マイケル自身もリラックスして演奏をしているようだったし
元気そうな姿を見て嬉しかったけど、
我々”ファンカデリック小僧”は物足りんですよ、はっきり言って。
初日の終演後、普通にギターを片付けているマイケルに話しかけて
「Why no "Maggot Brain" tonight?」と聴いたら
「いやさあ、ボス(GC)が弾かせてくれないんだよ〜
色々やりたいんだけど、ダメだって〜」
みたいなぶっちゃけ話になって面白かった。
マイケルには「Comin' Round The Mountain」とか、
もっとファンカデリックのギターを弾くヤツを聴きたいと言ったら
「ああ、コレとかだよね」
と言って
♪Who Says A Funk Band Can't Play Rock〜
なんて歌ってくれて、一緒に歌ってしまった。
ということで、FREEFUNKクルー、まっきーと一緒に
マイケルと記念撮影。
気さくで優しいマイケル・ハンプトンは
たぶんジョージにとっちゃ永遠の”ファンカデリック小僧”なんだろうな。
わかりやすく言うと、末っ子気質というか。
皆に可愛がられるタイプ。
自分から激しく自己主張しないからこそ、
ジョージは可愛いがっているのかな。
さて、ちょこっとだけマニアックな発見・レポ関係。
マイケルは足元のエフェクターはCry Babyのワウのみ。
ギャレットは、Cry BabyとBOSSのディストーション、そしてMXRのPhaser。
上にも書いたように、
「Red Hot Momma」のイントロではキーボードのダニーもギターサウンドを重ねている。
一見カオスなステージだが、
ジョージが細かく指示を出している。例えばGive Up The FunkからNight Of The Thumpasorus Peoplesに変わるところとか。
中音も、ギターを上げろとか下げろとか、
細かく指示をステージPAに出していた。
0 件のコメント:
コメントを投稿